希薄溶液の遠心濃縮処理を行い、粒子径分布を測定する

目的

レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いた粒子径測定においては、回折・散乱光を用いるためサンプル濃度を最適に調整する必要があります。しかし粒子の分散状態を維持したまま濃縮や希釈をすることが困難なサンプルがあります。
そこで超遠心機を用い、分散状態を維持したままサンプルの濃縮や希釈をする方法を検討しました。

測定結果

濃縮イメージ図と希釈イメージ図 遠心濃縮による測定例、(例1)サンプル:30mmコロイダルシリカの場合、原液の濃度(0.25mass%)では検出することが出来なかったが、濃度を2倍に遠心濃縮したところ、感度良く測定することが出来た。
                                         (例2)サンプル:80mm PSL場合、原液の濃度(0.025mass%)では検出することが出来なかったが、濃度を2倍に遠心濃縮したところ、
                                         感度良く測定することが出来た。

ポイント

1.低濃度サンプルの場合、超遠心機で粒子を沈降させた上澄みを取り除くことで、簡便にサンプルを濃縮することが可能です。
2.高濃度サンプルの場合、超遠心機で粒子を沈降させた上澄み液を希釈溶媒として用いることで、分散状態を変えずに希釈することが可能です。