インク中の顔料成分を分離する
目的
近年、機能性インクの開発において、分散粒子径が数10nmとする超微分散化が要求されています。一方で、分散したナノ粒子を分離する技術も要求されています。
そこで、最大遠心加速度1,050,000xgの遠心力を加えることが可能な超遠心機を用いることで、インク中に分散しているナノサイズの顔料をどこまで分離可能か検討を行いました。
分離結果
最大遠心加速度1,050,000xgでの1時間の遠心により、粒径が100nm以上の粒子を完全に沈降させていることが、右図(粒子径分布測定結果)の測定結果から判ります。
また上の写真より、1,050,000xgでの12時間の遠心により、すべての粒子が沈殿していることが判ります。
また上の写真より、1,050,000xgでの12時間の遠心により、すべての粒子が沈殿していることが判ります。
ポイント
超遠心機は非常に強力な遠心力を加えることが出来るので、数nmの粒子も沈殿させることが出来ます。
遠心沈降においては、粒子径が沈降速度に大きく作用する為、100nm以下の粒子は従来の低速遠心機では沈降させるのに長時間が必要となり、事実上沈殿させることはできません。
【超遠心と低速遠心の遠心時間の比較】
超遠心機における1,050,000xgで1時間の遠心分離は、低速遠心機による3,000xgで350時間の遠心分離に相当します。
動的光散乱式粒子径分布測定装置とは?
溶液中に分散するブラウン運度をしている粒子にレーザ光を照射し、粒子からの散乱光を検出します。
散乱光は粒子の大きさにより異なる揺らぎを持った信号として検出されます。この信号を光子相関法により解析し、粒径と分布を算出します。
ナノ粒子解析装置 nano Partica SZ-100
粒子径測定レンジ:0.3nm~8μm
(その他測定モード)
粒子径測定、ゼータ電子測定、分子量測定
散乱光は粒子の大きさにより異なる揺らぎを持った信号として検出されます。この信号を光子相関法により解析し、粒径と分布を算出します。
ナノ粒子解析装置 nano Partica SZ-100
粒子径測定レンジ:0.3nm~8μm
(その他測定モード)
粒子径測定、ゼータ電子測定、分子量測定