再生医療業務での遠心機活用例
株式会社 iPSポータル リサーチ&サービス事業部
次長 堀 清次 様 博士(医学)
1988年、京都大学大学院 理学研究科 博士前期課程修了
1994年、京都大学博士(医学)
大洋漁業中央研究所(現マルハニチロホールディングス)、ノバルティスファーマ、 大阪バイオサイエンス研究所研究員、京都大学講師を経て、2014年より現職
会社概要
2020年には世界規模で1兆円を超える市場になると予想されている再生医療産業。㈱iPSポータルは京都大学が持つiPS細胞の特許管理会社であるiPSアカデミアジャパンから、iPS由来の分化細胞や試薬などの販売、培養などの技術支援サービスといった事業を譲り受けた企業で、京都府からも出資を受け、血液由来製品生産規制緩和の対象企業(国家戦略特区)にも認定を受けています。事業内容は、アカデミアのiPS細胞に関する研究成果をいち早く企業応用するため、企業向けにiPS細胞の作成や培養、分化細胞の提供や、iPS細胞培養技術者の育成による企業の人手不足の解消、iPS関連機器の共同開発等も行っています。同社は理念としても掲げている、再生医療関連の研究者や、事業化に興味を持つ企業、再生医療関連の機器を開発するメーカーなどを結びつけ、iPS関連事業について幅広い分野をカバーするポータル(玄関口)カンパニーを目指している。
iPS細胞より分化誘導された細胞や、関連機器の体験・見学ができるラボを併設。企業の研究者が研修や実際の開発の一部として利用できるようになっており、全国から研究者や技術者が来訪されています。研究者のみならず企画者や初心者の細胞培養研修に、himac微量高速遠心機「CF16RN」でスイングローターを使用しております。
「スイングローターはトリプシン処理した後の細胞の分離や、分化誘導したiPS細胞の回収作業に使用しています。また、アングルローターはRNA回収のサンプリングや、フローサイトメトリー時のサンプル処理に使用しています。CF16RNは1台で、どちらのローターも1台で使用できるので重宝しています。」
iPSポータル会社内にあるインタラクティブ・ラボ(京)では多くの国内研究者・企画担当者・経営者が来訪し、 研修などで実機を使いiPS細胞関連の技術を学んでいく。右奥に当社微量高速冷却遠心機を置いていただいている。
iPS関連事業への橋渡し役として、各企業が持つ独自技術の再生医療関連事業化へ向けて、年に6回「iPS細胞ビジネス協議会」を開催。多くの会員企業様が集い、情報交換が活発に行われている。