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No.62 APRIL 1994

ホウレンソウの葉緑体からS100AT5アングルロータを用いて葉緑体のDNAを分離した例

機種:小形超遠心機CS-FXシリーズ  S100AT5アングルロータ

細胞中に存在するいろいろな種類の細胞内小器官(オルガネラ)の中でも葉緑体やミトコンドリア中には染色体DNAとは独立したDNAが存在することが知られています。
ここではホウレンソウを試料とし、その葉緑体が持つDNAを小形超遠心機を用いて分離しました。
小形超遠心機CS-FXシリーズにチューブ容量5mlのS100AT5アングルロータを用い、葉緑体由来のDNAを塩化セシウム溶液の沈降平衡法によりオーバーナイト運転で分離しました。

分離結果

実験条件

(1) 遠心分離条件

遠心機 ロータ 回転速度 遠心時間 温度 Accel. Decel.
CS120FX S100AT5
アングルロータ
70,000rpm 16時間 20ºC 9 7

(2) 使用チューブ: 5PAシールチューブ

(3) 試料調製法*1)

    1. bufferA: 0.35Mソルビトール,50mM Tris-HCl(pH8.0),25mM EDTA
    2. bufferB: 5%(W/V)N-ラウロイルサルコシン酸ナトリウム,50mM Tris-HCl(pH8.0),25mM EDTA

(参考文献)

  1. METHODS IN ENZYMOLOGY,118,167-186(1986).