himac APPLICATION

No.61 APRIL 1994

40ml用チューブが使用できるスイングロータを用いてホウレンソウの葉緑体を分離した例

機種:HG30形ホモジナイザ  分離用超遠心機CP-α / βシリーズ

細胞内小器官であるオルガネラの分離には、効率の良い細胞の破砕と迅速な遠心分離が必要となります。ここではオルガネラとしてホウレンソウの葉緑体をとりあげ、最終的にはこの葉緑体からDNA を分離することを目的として実験しました。
HG30形ホモジナイザにC20形カッタを用い、約10秒間の運転で破砕できました。また、遠心分離に は40mlチューブが使用できるP28Sスイングロータを用いることにより、チューブ1本あたり約40gの ホウレンソウから得られたホモジネートを処理できました。

分離結果

実験条件

(1) 遠心分離条件

遠心機 ロータ 回転速度 遠心時間 温度 Accel. Decel.
CS120FX P28S スイングロータ 25,000rpm 1時間 4ºC 7 8

(2) 使用チューブ : 40PAチューブ

(3) 試料調製法*1)

    1. buffer A:0.35Mソルビトール,50mM Tris-HCl(pH8.0),5mM EDTA (使用直前に0.1%(V/V)2-メルカプトエタノール,0.1%(W/V)BSAとなるように加える)
    2. buffer B:0.35Mソルビトール,50mM Tris-HCl(pH8.0),25mM EDTA
    3. 勾配液 1:30%(W/W)ショ糖,50mM Tris-HCl(pH8.0),25mM EDTA
    4. 勾配液 2:52%(W/W)ショ糖,50mM Tris-HCl(pH8.0),25mM EDTA

(参考文献)

  1. METHODS IN ENZYMOLOGY,118,167-186(1986).